2014年04月01日

涙目のルカの元ネタ スザンヌ・ヴェガの曲「ルカ」

ギャング団「パッショーネ」の組員、涙目のルカの元ネタは、アメリカの女性シンガー・ソングライター、スザンヌ・ヴェガ(Suzanne Vega)が1987年に発売した2ndアルバム『孤独[ひとり](Solitude standing)』の2曲目に収録されている「ルカ(Luka)」だ。

生まれてまもなく母に連れられ移り住んだ街ニューヨークが、彼女の作品世界に大きな影響を及ぼしているのだろう。9歳で詩を書き始め、14歳には作詞も手がけるようになる。そして高校時代に、自分の進むべき道は音楽の世界だと確信する。大学卒業後、1984年にレコード会社と契約し、翌85年に1stアルバム『街角の詩(Suzanne Vega)』でデビューする。アメリカの今を鋭く、淡々と歌うその姿勢は、すでにどこか大物の感を漂わせていた。久々に登場した本格派のフォーク・シンガーだと思ったものだ。

そして1987年には発表されたのが、今回の元ネタになっている「ルカ」が収録されている『孤独』である。「僕の名前はルカ」というフレーズで始まるこの曲は、虐待されている男子児童の視点からのものであり、非常につらく切ない歌であり、歌詞を読んでいると泣けてくる。歌詞がわからずに普通に聴いていると、良質なポップ・ソングだと思うだけだろう。しかしこのような深刻な内容の詞をポップなメロディに乗せて淡々と歌う彼女の才能に脱帽する。全米最高位3位を記録するほどの大ヒットであるが、英語の歌詞がストレートに耳に入ってくる英語圏の人たちはこの曲をどのように感じて聴いていたのだろうか。ヒットするような歌詞内容ではないと思うのだが。今でこそ児童虐待は社会の大きな問題になっているが、1987年当時はどうだったのだろうか。

「ルカ」もいいが、1曲目「トムズ・ダイナー(Tom's Diner)」のインパクトもかなりのものだ。淡々とアカペラで歌われるこの曲は、日本ではCMでも使われてヒットしたので聴いたことがある人もいると思う。この曲もちなみにこの曲は、世界で最初にMP3フォーマットになった曲である。歌詞はもちろん重要なのだが、曲としても十分にすばらしいものばかりだ。個人的には、ちょっとアップ・テンポな4「瞳(In The Eye)」、6「孤独(Solitude Standing)」あたりが好きだが、アルバム・トータルでも非常によくまとまっていると思う。

彼女は去年、2013年のフジロック・フェスティバルにも出演していたので、若いロック・リスナーも見た人がいるかもしれない。ちなみに今年1月に7年ぶりの新作を発売し、そのライヴを今月の4月7日に東京の六本木、4月9日に大阪の梅田で開催するようだ。


ラベル:涙目のルカ
posted by captainhiltz at 22:41| Comment(0) | TrackBack(0) | ロック/ポップス その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。