2014年04月08日

サーレーのスタンド、クラフト・ワークの元ネタ ドイツのテクノ・グループ クラフトワーク(Kraftwerk)

ギャング団「パッショーネ」の組員でマリオ・ズッケェロの相棒サーレーのスタンド「クラフト・ワーク」の元ネタは、ドイツのテクノ・グループ、クラフトワーク(Kraftwerk)だ。

1960年代にクラシック音楽の教育を受けたラルフ・ヒュッターとフローリアン・シュナイダーがデュッセルドルフ音楽院で出会ったことからクラフトワークの歴史は始まる。そこにあと3人が加わりOrganisationというバンドを結成する。そして唯一のアルバム『トーン・フロート(Tone Float)』がイギリスのみで発売される。しかしこの作品は現在CD化されておらず、イタリアで発売された海賊盤でしか聴くことが出来ないらしい。

そして1970年にクラフトワークが結成され、幾度かのメンバーチェンジを経ながら3枚のアルバムを発表する。しかしこの3作品は正規のCDにはなっていないので現在は入手困難である。この時期に在籍していたクラウス・ディンガーとミヒャエル・ローターは、こちらもドイツの音楽シーンでは非常に重要なグループ、ノイ!(NEU!)を1971年に結成している。

1974年に発売された『アウトバーン(Autobahn)』によって全米、全英で認知されるようになる。タイトル・トラック「アウトバーン」はアルバムでは22分を超える大作であるが、シングル・カットに際して約3分に編集され、全米チャート25位を記録している。

その後も1975年に『放射能(Radio-Activity)』、1977年に『ヨーロッパ特急(Trans-Europe Express)』と名作を立て続けに発表し、翌1978年に今回紹介する『人間解体(The Man Machine)』を発表する。

サウンド的には今聴くと簡単に言えばスカスカのピコピコ音楽だ。現在巷にあふれている音を目一杯詰め込んだテクノとは一線を画するサウンドだ。しかしかといって安っぽいのかと言えば、非常にクールで知的な感じがして、現在のテクノのほうがよっぽど安っぽく感じる。「やっぱり元祖は違う」と改めて思わされる。特に4「モデル(The Model)」は4年後にシングル「コンピューター・ラヴ」のB面に収録されて人気が出て、AB面を入れ替えて発表したシングルが見事全英チャートの1位を記録している。この曲はいろんなアーティストがカヴァーしており、個人的にはアメリカのハードコア、インダストリアル・バンド、ビッグ・ブラック(Big Black)『Songs About Fucking』に収録のヴァージョンが非常に好きで、昔はよく聴いたものだ。 クラフトワークよりもかなり激しめの音ではあるが、やっぱり名曲だ。クラフトワークを聴くような人はあまりこのようなバンドは聴かないだろうけど、ぜひ聴いて欲しい名盤だ。

このように後世に与えた影響は幅広く大きなもので、日本だけで言っても、あの坂本龍一、細野晴臣、高橋幸宏の3人が結成していたイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)は、クラフトワークがいなければ存在しなかっただろう。そしてテクノ・ポップと呼ばれるPerfume(パフューム)も。他にも特にヒップ・ホップなどでは彼らの曲をサンプリングによく使っていたりする。あのニューヨーク・タイムズが彼らを「エレクトロニック・ダンス・ミュージックのビートルズ」と称しているのも納得の影響力だ。


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