1991年にドイツのブレーメンでDJイェンス・ニューマンとカイ・マシーセンが結成したテクノ・ユニット、サテライト・ワンが彼らの前身である。そこにダニエラ・“ダニー”・ハークとジュディス・“T”・ヒルデブラントという歌手とダンサーを加え、さらにラッパーも迎えて活動をスタートさせ、クラブやディスコを回る。そして名前をミスタープレジデントと改め、ラッパーもサー・プロフェットに替わる。
そして1994年に2ndシングル「アップ・アンド・アウェイ(Up 'n' Away)」は母国ドイツのチャートで最高12位を記録し、最終的に30万枚を売り上げる。しかしラッパーのサー・プロフェットは脱退し、デルロイ・“レイジー”・レナルズに替わっている。翌95年には1stアルバム『アップ・アンド・アウェイ(Up'n Away)』はフィンランドでチャート4位を記録する。このアルバムをひっさげて行われたツアーでは、その刺激的でセクシーな衣装が話題となる。
そして1996年に今回の元ネタになっている「ココ・ジャンボ」が発売される。この曲はオーストリア、スウェーデン、スイス、カナダのダンス・チャートでそれぞれ1位を獲得する大ヒットに。本国ドイツほか、オランダ、ノルウェーでは最高2位を記録し、ドイツでは50万枚、イギリスでも20万枚を売り上げる。この曲が収録された2ndアルバム『ココ・ジャンボ(We See the Same Sun)』も世界中でヒットし、フィンランド、ハンガリーではチャート1位を獲得し、日本でも10位を記録し、40万枚を売り上げた。
こんなに世界中でヒットした彼らではあるが、個人的にはこのような軽くて、薄っぺらい音楽は、聴いていても後に何も残らないので好きではない。今までこのブログで取り上げてきたアーティストを考えると、「なぜ荒木飛呂彦氏はこのアーティストを選んだのか?」と不思議に思ってしまう。インタビューではスタンド名をTレックスと答えているようなので、ロックを聴く人間としてはそちらの方が良いと思う。今回は今まで書いてきた中で一番オススメしないアルバムかもしれない。まぁでもこんなユーロビートやダンス・ミュージックが好きな人が多いのもまた現実ではあるが。
ラベル:ミスタープレジデント ココジャンボ