2014年05月14日

エルメェス・コステロのスタンド、キッスの元ネタ アメリカのハード・ロック・バンド キッス(KISS)

エルメェス・コステロのスタンド「キッス」の元ネタは、アメリカのハード・ロック・バンド、キッス(KISS)。

キッスの中心的人物であるベーシストのジーン・シモンズが生まれたのが建国間もないイスラエルであった。そして9歳の時に両親が離婚し、母親に連れられてニューヨークのブルックリンに移住する。子供の頃からコミックや怪奇映画の大ファンだった彼は、マスクをかぶることで人種からも解放されるスパイダーマンから着想を得て、キッスのメイクを思いつく。イスラエルで生まれてアメリカに育った彼だこそ思いついたことかもしれない。その後高校時代に様々なバンドに参加し音楽活動をするが、大学卒業後は半年ほど教壇に立ち、70年に本格的にプロを目指すバンドウィキッド・レスターを結成する。

そしてもう一人の中心人物であるヴォーカル兼ギターのポール・スタンレーは10代半ばからいくつかのばんどを経て、70年にジーン・シモンズが結成したウィキッド・レスターに加入する。このバンドはアルバムを1枚レコーディングするが契約がうまくいかず発表されなかった。そしてジーン・シモンズとポール・スタンレーは新しくバンドを結成するためにメンバーを探すことになる。1972年に「ローリングストーン」誌に載っていた「当方ドラマー。成功のためなら何でもやる。」というピーター・クリスの個人広告を見て連絡し、トリオを組むことに。これがキッスの誕生であり、この時からメイクをするようになる。さらに彼らはリード・ギタリストを雑誌で募集し、オーディションによってポール・フレーリーを迎える。しかしポール・スタンレーとポール・フレーリーではバンドに二人もポールがいては紛らわしいので、彼のあだ名からエース・フレーリーと名乗ることになる。

そして1974年2月にようやく『地獄からの使者(KISS)』でデビューし、10月には早くも2ndアルバム『地獄のさけび(Hotter Than Hell)』を発表する。しかしアルバムはあまり売れず、ライヴをやれば赤字が膨らむ一方であった。さらに翌年の75年3月に3rdアルバム『地獄への接吻(Dressed to Kill)』を発表し、4月に発売したシングル「ロックンロール・オールナイト(Rock and Roll All Nite)」がデトロイトのラジオ局から火が付きヒットする。そしてこのデトロイトでの状況にすばやく反応し、デトロイトのコボホールでのライヴをレコーディングし、これを彼ら初のライヴ・アルバム『地獄の狂獣 キッス・ライヴ(ALIVE!)』として2枚組みで発表する。この作品は予約だけで40万セットを記録し、全米アルバム・チャート最高9位を記録する。そしてこのライヴ・ヴァージョンの「ロックンロール・オールナイト」が全米シング・ルチャート最高12位を記録する。

しかしここ日本では75年7月に3rdアルバム『地獄への接吻』が一枚発売されたばかりであった。そしてアメリカで大ヒットを記録した『地獄の狂獣 キッス・ライヴ』が10月に発売され、日本でもキッス人気が爆発する。翌76年に今回紹介する4thアルバム『地獄の軍団(Destroyer)』が4月に発売され、そしてようやく7月にデビュー・アルバムが、8月には2ndアルバムが日本でも発売されることになる。そして12月には5thアルバム『地獄のロックファイアー(Rock and Roll Over)』が発売と、76年はまさに日本にとってキッスの1年であった。

そんな彼らの初期の代表作が『地獄の軍団(Destroyer)』である。とにかく1曲目の「デトロイト・ロック・シティ(Detroit Rock City)」に尽きると思う。このスピード感、ドライブ感、そして何より親しみやすいメロディ、中間部分のギター・ソロと、完璧な楽曲だ。他にも挙げるとすると7「狂気の叫び(Shout It Out Loud)」だろうか。このサビのメロディは洋楽を聴く人は誰でも聞いたことがあるのではないだろうか。とにかくキャッチーだし、歌詞も非常にわかりやすく聞き取りやすい。メイクを施した風貌や奇抜なステージ衣装から、彼らをゲテモノ・バンド扱いしてはいけない。非常に覚えやすい、すぐに耳になじむポップな曲が目白押しだ。そんな中で8「ベス(Beth)」のようなバラードを披露したりするのだから、なかなか懐の深いバンドだ。ハード・ロックと思って毛嫌いしないで欲しい。これは良質なポップ・アルバムだ。

彼らはその後メイクを落として素顔で活動したり、解散状態になったりと紆余曲折を経て現在も活動している。メンバーはオリジナルはジーン・シモンズとポール・スタンレーのみだが。シングル・アルバム総売り上げ1億1000万枚以上という、もはや彼らは世界を代表するバンドになっている。



ラベル:キッス
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。