2014年06月10日

DアンGのスタンド、ヨーヨーマッが隠し持っていたR.E.M.のステッカーの元ネタ アメリカのオルタナティヴ・ロック・バンド R.E.M.(アール・イー・エム)

今回は元ネタというわけではないが、ストーンオーシャンの単行本10巻の「F・F-目撃者 その@」で出てくる、DアンGのスタンド、ヨーヨーマッが隠し持っていたガラクタの中の一品「ロックバンドR.E.M.のステッカー」という小さいネタを紹介しよう。

R.E.M.(アール・イー・エム)は、1980年にアメリカのジョージア州アセンズで結成される。結成時のメンバーは、ヴォーカルのマイケル・スタイプ、ギターのピーター・バック、ベースのマイク・ミルズ、ドラムのビル・ベリーという4人で、1997年にビルが健康上の理由で脱退するまで不動のメンバーであった。そしてビルが脱退した後も補充はせず3人で活動を続けていたが、2011年に惜しまれつつ解散を発表した。この時は本当に驚いたものだ。しかし結束力の非常に強かったバンドであることに変わりはない。

結成の翌年81年にアメリカのインディーズ・レーベル、Hib-Toneからシングル「レディオ・フリー・ヨーロッパ(Radio Free Europe)」でデビューする。翌82年には大手レコード会社、A&M傘下のインディーズ・レーベル、I.R.S.に移籍する。ちなみにこのI.R.S.を立ち上げたのがマイルス・コープランドという人物で、彼はスティングが率いていた3人組バンド、ポリスのドラマー、スチュワート・コープランドの兄であり、ポリスのマネージャーを務め、その後イギリスでイリーガル・レコードというインディーズ・レーベルを立ち上げて成功させ、アメリカに戻ってきて、A&Mの協力でI.R.S.を立ち上げたのである。

I.R.S.(インターナショナル・レコード・シンジケート)の理念が、商業的成功を追い求めるのではなく、自分たちが気に入った音楽を世に送り出すというものであった。そして彼らの活動に大きな助けとなったのが、カレッジ・ラジオと呼ばれる、アメリカの各大学が学生のボランティアによって運営していた非営利のFMラジオ局である。非営利というだけあって、ここではメジャー、インディー問わず、良いと思うものを放送していたのである。そんなカレッジ・ラジオを集計したチャートがCMJチャートと呼ばれるもので、R.E.M.はそこで不動の人気を得ていくことになる。メジャーではMTVが全盛の時代に、その対極に位置していたのがCMJであるが、その内こっちがメイン・ストリームになる時代がやってくるのである。

R.E.M.は1983年にデビュー・アルバム『マーマー(Murmur)』を発表、84年に『夢の肖像(Reckoning)』、85年に『玉手箱(Fables Of The Reconstruction)』、86年に『ライフズ・リッチ・ページェント(Lifes Rich Pageant)』、ここまですべてゴールド・ディスク(100万枚)に認定。ちなみにゴールド・ディスクが100万枚と認定されていたのは1988年までで、現在はゴールド・ディスクは50万枚のことである。87年には『ドキュメント(Document)』を発表する。その後、大手のワーナー・ブラザーズに移籍して、1988年に発表されたのが今回紹介する『グリーン(Green)』である。

この作品は全米ビルボード・チャートで12位を記録するヒットになり、初めて彼らの歌詞が掲載されたアルバムである。今までは歌詞の掲載はなく、どのようなことを歌っているのか聞き取れない部分もあったのだ。ジョジョにも出てくるので、ちょっと興味があったシングル曲6「スタンド(Stand)」は最高6位を記録している。内容はジョジョのようなスタンドのことではなく、「立ち上がれ」という励ましの歌である。この曲は当時ラジオでよく聴いたのを覚えているが、アルバムを買って聴き込むうちに、他にもいい曲が揃った名盤であることを思い知らされた。

特に7「オレンジ・クラッシュ(Orange Crush)」は軽快なポップ・ソングで大好きなのだが、オレンジ・クラッシュとはベトナム戦争で使われた枯れ葉剤のことらしいが、内容はそれを匂わすような感じなだけではっきりとはわからない。彼らは遊び心もあれば、政治的なことを歌ったりもする非常に幅の広いバンドである。このアルバムも1988年のアメリカ大統領選挙日の当日を発売日にするという、何かを考えていそうな感じがする。他にも5「ワールド・リーダー・プリテンド(World Leader Pretend)」のちょっと抑えたような感じの物悲しげな曲などバラエティに富んでいて、飽きることがない。インディーズでは収まりきらなかった彼らの魅力が全開であり、この後も出す作品がすべて傑作というスーパー・バンドだ。大抵はインディーズからメジャーに行けば、商業的成功のプレッシャーに負けてつぶれるか、売れ線に走るかのどっちかなのだが、彼らはメジャーに行っても自分たちのスタイルを変えることなく、それでいて商業的にも結果を残すのだから驚くばかりだ。


posted by captainhiltz at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ロック/ポップス その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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