2014年07月12日

ルーシー・スティールの元ネタ ビートルズの楽曲「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」

「スティール・ボール・ラン」レースの主催者スティーブン・スティールの妻ルーシー・スティールの元ネタは、ビートルズのアルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band)の3曲目「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ(Lucy in the Sky With Diamonds)」。

「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」はジョン・レノンが作った曲で、彼の当時4歳になる息子ジュリアンが、幼稚園で描いたという同級生の女の子ルーシーが、ダイアモンドと空に浮かんでいる絵がモチーフになっている。その絵のタイトルが、そのまま「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」となっていたとされている。そしてその絵を元に「不思議の国のアリス」をイメージして作られており、万華鏡の目をした女の子、マーマレードの空、セロファンの花、新聞紙のタクシーと非常に幻想的だ。しかし世間一般では、この曲のタイトルの名詞の頭文字をとるとLSDとなるので、ドラッグ(幻覚剤)を連想させる曲だとされている。実際にイギリスのBBCは、この理由で放送禁止にしたぐらいだ。個人的には、ジョンもテレビ番組で語っているように、単なる偶然だと思う。当時ドラッグが流行していて深読みしすぎたのではと思わないではない。サウンド的には、ハープシコードを思わせるオルガンの冒頭部分や、シタールを思わせる音、そしてテープの回転を遅くして録音して、再生時に若干高くなるように細工したヴォーカル部分など工夫が凝らされている。

この曲はエルトン・ジョンが1974年にカヴァーして発売しており、ビートルズ・ヴァージョンが納得いっていなかったジョンが、ギターとバック・ヴォーカルで参加して見事全米1位、全英10位というヒットを記録する。ちなみにこの74年には、考古学上の大発見があり、300万年前の女性の人骨が発見され話題になり、ルーシーと名づけられたのだ。他にもマリリン・マンソン、ブラック・クロウズ、日本ではL'Arc〜en〜CielのヴォーカリストのHYDEやPUFFYがカヴァーしている。変わったところでは、人気SFテレビ・ドラマ、『スタートレック』の艦長カーク役で有名なアメリカの俳優ウィリアム・シャトナーが、86年にポップス史上最悪の演出がなされた曲として認知されたヴァージョンがある。

「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」が収録された、ビートルズの最高傑作との呼び声が高いアルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band)』も軽く紹介しておこう。今更説明するまでもないほど有名なアルバムだが、個人的には、正直に言えばそこまでの傑作だとは思わない。楽曲などは『ラバー・ソウル』のほうが完成度は高いように思う。それでも最高傑作とされるのは、斬新なジャケット・デザインや、ここで施された実験、細工の数々、作品1枚に意味を持たせた、コンセプト・アルバムのさきがけなど、確かに歴史的に一種の芸術品としての評価が高いのだろう。「ロックの名盤」のような本や、特集があれば100%と言っていい確率で入る作品だ。そして商業的にもきちんと結果を残している。全英では合計で27週1位を、全米でも15週連続1位を記録し、現在までに全世界で3200万枚以上を売り上げている。

彼らは、このアルバム発売の前年にアメリカで行なわれたツアーを最後にツアー活動から引退し、スタジオにこもり、期間も5ヶ月、トータル時間約700時間を費やして『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』を完成させたのだ。この作品はポールが思いついた、架空のブラス・バンド、サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドのショウという設定である。だから最初と最後から2番目にヴァージョンの違うタイトル・トラックが入り、ラストにアンコールで13「ア・デイ・イン・ザ・ライフ(A Day in the Life)」を演奏するというものだ。オープニングを飾る「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」の擬似ライヴも悪くはないが、12曲目の「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(リプライズ)」のアップ・テンポなリズムが異常にカッコいい。ただ1分18秒と短いのが残念だ。個人的に好きなのは他に、インド色全開の前曲から一転してほのぼのした雰囲気がたまらない9「ホエン・アイム・シックスティー・フォー」がお気に入りだ。この曲は私が最も好きなバンド、ザ・フーのドラマー、キース・ムーンがカヴァーしていたのを思い出す。ラストを飾る「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」は、前半と後半をジョンが書き、中間部分をポールが書いたという曲だが、ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ、ロンドン・シンフォニー・オーケストラから40人を借りてきて、さらにオーヴァー・ダビングを繰り返してさらに厚みを持たせたサウンドは圧巻だ。ちなみにオーケストラの部分のスコアはプロデューサーのジョージ・マーティンが書いている。そしてこの曲を見事にカヴァーしたのが、ジャズ・ギタリストのウェス・モンゴメリーで、アルバム・タイトルもそのまま『ア・デイ・イン・ザ・ライフ』である。このアルバムには「エリナー・リグビー」も収録している。この曲は第1部のエリナ・ペンドルトンの時に触れているのでジョジョ・ファンにはおなじみだろう。


posted by captainhiltz at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | ロック/ポップス ビートルズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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