2014年07月20日

死体で発見されたレース参加者デビット・ヘイゲンの元ネタ アメリカのバンド スティーリー・ダンのメンバー ドナルド・フェイゲン  

小ネタの2回目。スティール・ボール・ランの単行本3巻の「1st.STAGE 優勝失格」に登場するレース参加者の3人の死体の1人、デビット・ヘイゲンの元ネタは、アメリカのバンド、スティーリー・ダン(Steely Dan)のメンバー、ドナルド・フェイゲン(Donald Fagen)。

前回のウォルター・ベッカーと共にスティーリー・ダンを結成したのが、今回の元ネタになっているドナルド・フェイゲン。前回取り上げたスティーリー・ダンの3rdアルバム『プレッツェル・ロジック』以降バンドは、ライヴ活動を止めスタジオのみでアルバムを制作することに。そして1975年発表のアルバム『うそつきケイティ』では正式なバンド・メンバーは、ウォルター・ベッカーとドナルド・フェイゲン以外にはギターのデニー・ダイアスが残っているのみで、他のパートはすべてスタジオ・ミュージシャンを起用することになる。このアルバムもゲスト陣が豪華で、ギターにラリー・カールトン(かつてフュージョン・バンド、ザ・クルセイダーズで活躍)、リック・デリンジャー、バック・ヴォーカルにマイケル・マクドナルド(のちにドゥービー・ブラザーズで活躍)、前作に引き続き、のちのTOTO組デイヴィッド・ペイチ、ジェフ・ポーカロなど。そして1976年発表の『幻想の摩天楼』でも同じようなメンバーを起用。このアルバムを最後にオリジナル・メンバーは、ウォルターとドナルドの2人だけになる。

1977年に発表されたのが、第2部のエイジャの赤石の時に紹介した、彼らの最高傑作との呼び声が高く、商業的にも成功した『彩(エイジャ)』である。そして1980年に発表されたアルバムが、このシリーズに登場するキャラクターの元ネタになっている『ガウチョ』である。このアルバムはのちに説明しよう。前作で完璧すぎるアルバムを作ってしまったため、2人はバンドを解散することに。

そしてバンド解散の翌年1982年、ドナルド・フェイゲンが発表した初のソロ・アルバムが、今回紹介する『ナイトフライ(The Nightfly)』だ。内容的にはスティーリー・ダンの『エイジャ』、『ガウチョ』と同じようなメンバーで、同じように完璧な都会のサウンドを作り上げている。ここでも上記の作品に参加したミュージシャンがバックを務めている。主なところで、マイケル、ランディのブレッカー・ブラザーズ、ラリー・カールトン、リック・デリンジャー、マーカス・ミラー、ジェフ・ポーカロなど。『エイジャ』に勝るとも劣らない完璧な作品としてロック史にその名を残しているアルバムで、スタジオ・アルバムの究極の形がここにはあると思う。しかし、あまりの完璧さに個人的には熱いものが感じられなくて、みんなが何回も聴いたと評価するようには手が伸びないのが正直なところだ。人に言わせればこのジャケットもアートだということらしい。初めて完全にデジタル録音で収録されたポピュラー音楽作品の1枚ということで、「音のいいアルバム」としてプロのミュージシャンやエンジニアからも認められている。簡単に言えば、とにかく完璧な曲が、完璧な音で収録されているということだ。ここでまた完璧すぎる作品を作ってしまったために、2枚目を発表するまでに11年という長い期間を要することに。そしてその2ndアルバム『カマキリアド』でプロデューサーを務めるのが盟友ウォルター・ベッカーで、この後スティーリー・ダンは復活する。

このアルバムではアメリカの東海岸の50年代以降の出来事や情勢が中心に歌われている。1曲目はかつてCMでも使われていたので聞いたことがある人もいるかも。そして2曲目は、第6部の刑務所の時にも触れたジャズのスタンダード「On Green Dolphin Street」が元ネタになっている。3曲目は唯一のカバー曲で、オリジナルはドリフターズ。他にもビョークなどがカバーしている。そして非常にきれいなバラードの4曲目に続くのが、ちょっとリズムが単調で、6分が長く感じる5「ニュー・フロンティア」。そしてアルバム・ジャケットを物語るストーリーが歌われるタイトル・トラックの6「ナイトフライ」。ラテンのリズムに少し抑えたようなヴォーカルがどこか物悲しげな7とはうって変わって、個人的に大好きな、ノリノリで心がはずむ8「雨に歩けば」。特に中間部分でのオルガン・ソロが最高だ。オシャレで綺麗な音楽を求めている人には最適だろう。個人的には求めていないが。


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