2014年08月02日

ブンブーン一家のスタンド、トゥーム・オブ・ザ・ブームの元ネタ アメリカのヒップ・ホップ・デュオ アウトキャスト(OutKast)の楽曲「Tomb of the Boom」

ブンブーン一家のスタンド「トゥーム・オブ・ザ・ブーム」ワン、ツー、スリーの元ネタは、アメリカのヒップ・ホップ・デュオ、アウトキャスト(OutKast)の2枚組アルバム『Speakerboxxx/The Love Below』の『Speakerboxxx』の11曲目「Tomb of the Boom」。ブンブーン一家のそれぞれの名前、父親のベンジャミン、兄のアンドレ、弟のL.A.もアウトキャストのメンバー、アンドレ・ローレン・ベンジャミン(L.A.ベンジャミン)の名前から来ている。

アウトキャストの説明は、第7部スティール・ボール・ランのポコロコのスタンド「ヘイ・ヤー」の時にしているのでそちらを参考にして頂きたい。今回の元ネタ「トゥーム・オブ・ザ・ブーム(Tomb of the Boom)」は、アウトキャストが2003年に発表した2枚組のうちのビッグ・ボーイが担当したアルバム『Speakerboxxx』の11曲目に収録されている。ポコロコのスタンド「ヘイ・ヤー」の時にも触れたように、アンドレ・3000が担当したもう片方のアルバム『The Love Below』は、非常にメロディを大切にしており、もはやヒップ・ホップ・アルバムではない。一方今回の『Speakerboxxx』は非常にヒップ・ホップ・アルバムらしい作品である。完全に彼らの方向性の違いが出る結果となり、この後彼らは活動休止に。

ではアルバムを聞いていこう。いつも通りヒップホップアルバムのお約束イントロから始まり、いきなりテクノのような激しい電子音で始まり度肝を抜かれる「ゲットーミュージック(Ghetto Musick)」は相棒のアンドレ・3000制作の曲で、高速ラップの後に急にスローな曲調になる、緩急の変化を何度か繰り返すが個人的にはやっぱりスピードに乗って歌われる高速ラップがカッコよく大好きだ。ロック・リスナーでもカッコいいと思うのでは。一転、次の3「アンハッピー(Unhappy)」ではスピードを落として、非常に単調なメロディに時折入る早口ラップが聞きもの。4「ボウタイ(Bowtie)」は、抑えたラップとコーラスにゆったり乗れる曲に仕上がっている。

そして5曲目にくるのが、全米チャートで1位、全英でも7位を記録した大ヒット・シングル「ザ・ウェイ・ユー・ムーヴ(The Way You Move)」。冒頭こそたたみかけるような、そして抑えた感じのラップで始まるが、サビの歌詞とメロディは一回聞いたらすぐ耳に残るほど親しみやすく、ヒップ・ホップというより良質なポップ・ソングだ。続く6「ザ・ルースター(The Rooster)」はラップ・ヴォーカルを堪能するのにうってつけだ。7「バスト(Bust)」はちょっと暗い雰囲気のする曲で、変な電子音から始まり2分前辺りから始まる気合いの入ったラップがいかつくていい。

8「ウォー(War)」は最初はパッとしないが、1分を超えた辺りから曲調が変わり、スクラッチを多用したサウンドに隙間を埋めるようなラップがたたみかける。続く9「チャーチ(Church)」は、再びアンドレ・3000の曲で電子音が満載の楽曲になっている。間奏曲の10「バンブー(Bamboo)」から流れるように始まるのが今回の元ネタになっている11「トゥーム・オブ・ザ・ブーム(Tomb of the Boom)」で、スローなテンポにゲスト陣を迎えて展開されるうねるようなラップが、なぜか何回も聴きたくなる。

再び間奏曲をはさんで始まる13「ノーウィング(Knowing)」はサウンド面に派手さはなく、淡々としたリズムだがそこにラップがピッタリあっていてずっと聴いていても飽きない。続く14「フリップ・フロップ・ロック(Flip Flop Rock)」は個人的にはこのアルバムのベスト・トラックだ。スピード感がある多彩なサウンドに早口ラップが完璧にからまった、今まで聴いてきたヒップ・ホップの曲の中でもかなり上位にくる曲だ。単純にカッコいい。ちなみにこの曲には、あの歌姫ビヨンセを妻にもつジェイ・Z(Jay Z)が参加している。

再び間奏曲をはさんで始まる16「リセット(Reset)」は女性ヴォーカルが入っており、サウンドも派手ではなく、どこかオシャレな感じがする仕上がりだ。再び間奏曲をはさんで実質的なラスト・トラック18「ラスト・コール(Last Call)」が始まる。この曲も制作はアンドレ・3000で、ゲストにLil' Jon & The East Side Boyzのメンバー、Slimm Calhoun、Melloらが参加しており非常に盛り上がっている雰囲気だが、ラストを飾るにはちょっと地味な感じがしないでもない。もっとはじけて欲しかった。そしてPostlude(後奏曲)の19「ボウタイ(Bowtie)」で最後を締めくくる。

ちなみに間奏曲とは、インタールード(Interlude)と表記され、このシリーズ『スティール・ボール・ラン』の単行本第5巻のタイトルにもある。内容的にはブンブーン一家とオエコモバを倒した後にはさまれるジャイロ・ツェペリの過去の話だ。インタールードというタイトルもこのアルバムを聴いていて荒木飛呂彦氏はつけたのかも。いかにこの辺りを描いている時このアルバムを聴いていてたのかが伺える。


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