2013年12月31日

農夫ジェフ・バック、漁師ダン・ハマー

ジェフ・バック:元ネタ ジェフ・ベック(Jeff Beck)
ダン・ハマー:元ネタ ヤン・ハマー(Jan Hammer)
ジョジョの奇妙な冒険 単行本5巻 「悪鬼の最後!の巻」に名前だけで登場

ライヴ・ワイアー
ジョナサン・ジョースター一行が死闘の末にディオを倒した後に語られる話の中で出てくる農夫の名前ジェフ・バック、漁師ダン・ハマーの元ネタは、ギタリストのジェフ・ベック(Jeff Beck)とキーボーディストのヤン・ハマー(Jan Hammer)。

ジェフ・ベックが『ワイアード』発表後、ヤン・ハマー・グループとのジョイントツアーの模様を編集したライヴ盤『ライヴ・ワイアー(Jeff Beck With the Jan Hammer Group Live)』。実質的にはヤン・ハマー・グループのライヴにジェフ・ベックが参加した形だ。
ギター職人、ジェフ・ベックの超絶プレイが堪能でき、ヤン・ハマーのモーグ・シンセサイザーも素晴らしい、緊張感みなぎるライヴ盤だ。
ほとんどの曲がヴォーカルなしのインストゥルメンタルだがその分ジェフベックのギターの音色が十二分に聴けて、その凄さを実感できる。こんな音もギターで出せるのか、と驚かされることしばしばだ。

特に1「フリーウェイ・ジャム」はギターの色んなテクニックが披露されたり、速弾きがあったりとどの部分も凄く、一音も聴き逃すことが出来ない。
ヴォーカルの入ったファンキーな曲調の中でもまるでギターが歌っているようなノリノリの2「アース」。ちょっとレゲエ調のリズムになっているがビートルズのカヴァーである3「シーズ・ア・ウーマン」。これもヴォーカル入りだがリズムの部分が異常にかっこよくはっきり言ってヴォーカルが邪魔なアップ・テンポの4「フル・ムーン・ブギー」。最初はちょっと退屈するが後半になるにしたがって俄然盛り上がってくる5「闇(Darkness/Earth in Search of a Sun)」。こちらも最初はスローなテンポだが2分あたりからの盛り上がりは凄まじいものがある6「スキャッターブレイン」。最後は会場も大いに盛り上がっているのが良くわかるアップテンポの7「蒼き風(Blue Wind)」。全編にわたるジェフ・ベックのギターの凄さを堪能して欲しい。



2014年01月17日

鋼線(ワイアード)のベック

鋼線(ワイアード)のベック:元ネタ ジェフ・ベック『ワイアード』
ジョジョの奇妙な冒険 第10巻 「絹の舞いリサリサの巻」に登場

ジョジョの奇妙な冒険ABC 1弾 【コモン】 《キャラカード》 J-059 鋼線のベック



ワイアード



カーズが「太陽から身を守る宿」としたホテルでリサリサにあっさり負ける鋼線のベックの元ネタ、ジェフベック(Jeff Beck)『ワイアード(Wired)』。
いきなり1曲目からすごい。
1「レッド・ブーツ(Led Boots)」は尋常じゃないぐらいかっこいい。ジェフ・ベックのギターだけじゃなくすべてのパートがすごい迫力で迫ってくる。
若い時ヴォーカルの入ったロックばかり聴いていた時はこの良さがわからなかった。でもジャズなどを聴いてきた後だとこの凄さがわかる。
とにかく全員が超絶テクニックの持ち主だ。他もすべてインストゥルメンタルで退屈だと思う人もいるかもしれない。しかしジェフ・ベックが作り出すギターの音色に耳を傾けて欲しい。まさにギター職人といった感じだ。このギター・プレイに対する探究心は今でも変わっていない。そういう所がバンドとしては長続きしないのだろう。
どの曲もバラエティに富んでいて飽きさせることがないし、何度聴いても新しい発見がある。
もしこのアルバムが気に入れば、次はフュージョンなどを聴いてみてはどうだろうか。そしたら次はジャズと、どんどん音楽の幅が広がっていくだろう。
とにかく「レッド・ブーツ」、これだけでも聴いて欲しい。

2014年08月10日

ポーク・パイ・ハット小僧の元ネタ イギリスのロック・ギタリスト、ジェフ・ベックがカバーした楽曲「グッドバイ・ポーク・パイ・ハット(Goodbye Pork Pie Hat)」

ファニー・ヴァレンタイン大統領がジャイロたちを暗殺するために送り込んだ刺客ポーク・パイ・ハット小僧の元ネタは、スタンド名「ワイアード」を考えるとイギリスのロック・ギタリスト、ジェフ・ベック(Jeff Beck)がソロ・アルバム『ワイアード(Wired)』でカバーした曲「グッドバイ・ポーク・パイ・ハット(Goodbye Pork Pie Hat)」だろう。そしてオリジナルが、アメリカのジャズ・ベーシスト、チャールズ・ミンガス(Charles Mingus)が作曲した同曲である。

ジェフ・ベックの『ワイアード』は、第2部の「鋼線(ワイアード)のベック」の時に軽く触れているがもう一度紹介しておこう。まず日本で3大ギタリストと呼ばれるジェフ・ベックの経歴を軽く説明しておこう。

1944年にイギリスはロンドンに生まれた彼は、小学校の頃より母親からピアノを習い、中学生になるとロックンロールやロカビリーを聴くようになり、当然のようにギターに興味をもち、友人からもらったギターに始まり、その後自分で作ったギターを弾くようになり、そこでようやく母親にギターを買ってもらう。

その後アート系の高校に入学した彼は、そこで初めてナイト・シフトというバンドを結成する。そして1962年に姉の紹介で、当時すでにニール・クリスチャン&ザ・クルセイダーズというバンドでプロとして活動していたジミー・ペイジと出会う。ジミーと意気投合し、彼の自宅でセッションするようになったベックは、自分のバンド、ナイト・シフトをテクニック的に不満があったために解散し、ジミーの家で知り合った仲間と新しいバンド、トライデンツを結成する。そしてバンド活動のかたわら、ジミー・ペイジと同じようにセッション・ギタリストとしても活動するようになる。

そして1965年にジミー・ペイジの紹介で、エリック・クラプトンが脱退したばかりのヤードバーズ(The Yardbirds)に加入する。ヤードバーズは翌66年にベーシストが脱退し、新たにジミー・ペイジをベーシストとして迎える。そしてそれまでギターを弾いていたクリス・ドレヤがベーシストとなり、代わりにジミーペイジがギターを弾き、ここにジェフ・ベックとジミー・ペイジという超強力なツイン・ギターをようする第4期ヤードバーズが誕生する。単純にクリスのギター・テクニックがジミーに劣っていたのだろう。

しかしそんな2人の天才ギタリストが同じバンドに存在することは不可能であり、メンバー間の確執が目立つようになりジェフ・ベックは脱退する。そして残ったジミー・ペイジがヤードバーズを発展させ、その後レッド・ツェッペリンを結成することに。一方ベックは新たなバンド、その名もジェフ・ベック・グループを結成し、1968年に『トゥルース(Truth)』、69年に『ベック・オラ(Beck-Ola)』という名作を発表する。この2枚でヴォーカルを務めたのがロッド・スチュアートで、ベースをのちにローリング・ストーンズに加入するロン・ウッドが務めている。そしてこの2人はこの後フェイセズ(Faces)に加入する。さらにジェフ・ベック・グループにはストーンズで素晴らしいピアノを聞かせるニッキー・ホプキンスも参加している。

その後メンバーの脱退やベックの自動車事故などもあり、第1期ジェフ・ベック・グループは消滅する。そして新たに第2期ジェフ・ベック・グループを立ち上げ、1971年に『ラフ・アンド・レディ(Rough And Ready)』、72年に『ジェフ・ベック・グループ』を発表する。この時のメンバーで注目したいのはやっぱり、ドラムのコージー・パウエル(Cozy Powell)だ。彼はジョジョ・ファンにはおなじみのロニー・ジェイムス・ディオが初代のヴォーカルを務めたレインボー(Rainbow)の2代目ドラマーとして有名だ。そしてこのメンバーでも2枚のアルバムを発表してジェフ・ベック・グループは消滅する。

その後ヴァニラ・ファッジ、カクタスと渡り歩いた凄腕ミュージシャンの2人、ベースのティム・ボガートとドラムのカーマイン・アピスの3人でバンド名もそのままのベック・ボガート & アピスを結成し、スタジオ・アルバム1枚、ライヴ・アルバム1枚を残す。そしてバンド活動に限界を感じたベックはソロのギタリストとして活動することに。

そして1975年にソロとしてのデビュー・アルバム『ブロウ・バイ・ブロウ(Blow by Blow)』を発表する。この作品は彼のギターを堪能できる、フュージョン、ジャズ・ロックという位置づけができる傑作ギター・アルバムだ。若い頃このアルバムを聞いた時は、はっきり言って退屈だった。なぜなら昔はヴォーカル重視で聞いていたからだ。でも聴けば聴くほどこのアルバムの凄さがわかってくるし、カッコよく感じるようになる。

そして翌76年に発表されたのが、今回の元ネタ曲「グッドバイ・ポーク・パイ・ハット」が収録された『ワイアード』である。全米で16位、全英で38位、なぜか日本では欧米を上回る最高7位を記録している。このカッコいいアルバムが日本でこれほど上位に来ていることに正直驚いた。

前にも触れたが、1曲目の「レッド・ブーツ(Led Boots)」のカッコよさは半端じゃない。ベックのギターの凄さはもちろんのこと、ベース、ドラムのテクニックは凄まじい。とにかく音が強烈に迫ってくるような感じで非常にロックを感じる仕上がりだ。2曲目は一変してミドルなテンポのフュージョンといった感じでヤン・ハマーのシンセサイザーがいい味を出している。

そして次にくるのが今回の元ネタ「グッドバイ・ポーク・パイ・ハット」で、この曲はアルト・サックスのチャーリー・パーカー、ピアノのバド・パウエルらとビ・バップ期から活躍したジャズ・ベーシストのチャールズ・ミンガス(Charles Mingus)が1959年に発表したアルバム『ミンガス Ah Um(Mingus Ah Um)』に収録した同曲のカバーである。この曲はアルバムをレコーディングした2ヶ月ほど前に亡くなった、チャールズ・ミンガスが敬愛していたテナー・サックス奏者のレスター・ヤング(Lester Young)に捧げたバラードで、レスター・ヤングが愛用していたのがポーク・パイ・ハットと呼ばれる帽子である。ジャズの曲ではあるが、ジェフ・ベックのギターはどこかブルース色がある。

次の「ヘッド・フォー・バックステージ・パス(Head for Backstage Pass)」はなかなか軽快な曲でコンパクトに3分弱でまとまっている。後半のベックの速弾きは聞きものだ。5「蒼き風(Blue Wind)」のベースは大音量で聴くと腹にくるほど強烈だ。ドラムも手数があって聴き所満載。さらにシンセサイザーもいい。続く6「ソフィー(Sophie)」ではキーボードの一種クラヴィネットが大活躍する。最初と中間に少しテンポを緩めるところはあるが、ほぼ全編ドライヴ感が満載で特に後半になるにつれての盛り上がりには凄いものがある。ベックのギターが全快だ。7「プレイ・ウィズ・ミー(Play With Me)」はちょっと単純な感じを受ける。そしてラストを飾るのが、スローなテンポのバラードの小品「ラヴ・イズ・グリーン(Love is Green)」。最後のほうがテンション的にちょっと落ちるが、大体全編通してジェフベックのギターを十二分に堪能できる、前作に劣らずの傑作である。
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